まだ記憶に新しすぎるこのニュース。
中国のトレランの大会で21人死亡という
痛ましい事故でした。
「装備が不十分で低体温」というのが主な原因とされてますが
この動画を観てたら「装備」だけではない
原因も見えてきて。
・急激な悪天候で装備をする余裕さえなかった
・気象台の発表で「急激な天候の変化がある可能性」が大会本部に伝えられてなかった
・選手はとにかく前に進む事を重要視した。悪天候でも「引き返す」事は中々できない
・例年は「暑い」大会として認識があった為、ドロップバックポイントに装備を入れていた選手もいた可能性あり
・装備はあっても適切な使い方をしているか(エマージェンシーシート)
・中国はトレラン文化が急激に広がり大会運営者がロードの方が多く、トレイルの危機管理意識が低かった
・選手の中には大会でしかトレイルに入らない人もいるが 山での練習も必要
・一人で山に入った時、悪天候時、どんな装備、注意が必要か?の意識の重要性
・大会運営者、選手相互の安全性の意識の重要性
など 色々な話あり。
中でも とても心に残ったのは
・装備はあっても適切な使い方をしているか(エマージェンシーシート)
以前 田中陽希さんの親分の田中正人さんが言ってたんだけど
「色んな装備を持っていても 適切な使い方を知らなかったら持ってないのと同じ。三角巾はとても便利だけど その使い方を知ってる人は少ない。持っているだけで満足してる人が多い」
というお話。
実際 私も「三角巾」の使い方を知らなかった(;´∀`)
で、
今回 六花さんから「エマージェンシーシート」の使い方を学びました。
通常、こんな風に使うと思ってました。
体を包む感じですね。
これだと隙間から熱は逃げるそうで。
六花さんによると「エマージェンシーシート」は
胴体に巻く。ぴったりと。
できれば衣服の下に巻く。
これが正しい使い方。
知らなかったな〜(;´∀`)
パッケージでもこういう感じで写真が載ってるから
包む感じでいいと思いますよね。
「胴体に巻く」
これは絶対 覚えてた方がいいと思う。
で、
低体温について、
「寒さからの震えは熱を上げようとする体の反応」
というのもなるほどと思いました。
自分の経験から言うと
2019年UTMFの渋滞下りドロドロ区間で
震えが止まらなくて。
動きたいけど渋滞だから動けない。
こんな状態が長時間続いたら やばい・・・と思いました。
「震えがきたら すみやかに避難すること」と
今回 話されていたけど
この時はドロドロ下りで どこにも避難する場所なんてない。
とにかく ここを耐えてしのがなければという思いしかなかったですね。
トレイルを熟知した運営者による大会でも
こういう場面は起こり得ます。
それは当たり前です。
山だから。
自分の身は自分で守るしかないのです。
運営側の責任も 今回 この中国の大会で問われているとは思うけど
危険を承知で参加してるのがトレランの世界である。
それを今回 深く改めて胸に刻んだのでありました。
全て自己責任。
経験値を高めて 一人でも色んな場面を対処できる
そんなトレイルランナーになりたいと思う。
もちろん 自分の力では及ばないと判断した時には
撤退する勇気を持つ。
ここを肝に命じる。
自分の力量を知る事も大切だよね。
でね、
お亡くなりなった「UTMF」2位のリャン・ジン選手は
幼いお子さんもいらしたようで。
考えただけで辛いよ・・・
プロの選手だから生活の為にも 負けられない勝負が
いつもあったんだと思う。
どんな時でも 前に進むしかない。
「速く」走る事・・・それが家族を守る為でもあったんだな〜
と思うと なんともやりきれない。
改めて 亡くなった皆様のご冥福をお祈りします。
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